Cytological analysis of oral mucosal exophytic lesion
2010
目的 : 口腔粘膜の白色隆起性病変は多彩で, 細胞診の偽陰性を招く大きな要因となっている. そこで, 白色隆起性病変の細胞・組織所見を明らかにすることを目的とした.方法 : 口腔粘膜隆起性病変と確定診断された乳頭状過形成 3 例, 乳頭腫 69 例, 乳頭状扁平上皮癌 1 例, 疣贅状過形成 8 例, 疣贅型黄色腫 6 例および疣贅性癌 9 例の細胞および組織所見の検討を行った. さらにフローサイトメトリー解析を施し, 細胞所見と比較した.成績 : 乳頭状過形成, 乳頭腫および疣贅状過形成の偽陽性は認められなかった. 疣贅型黄色腫の偽陽性率は 16.7%, 疣贅性癌の偽陰性率は 66.7%であった. 乳頭状扁平上皮癌 1 例は Class IIIであった. 偽陰性の疣贅性癌を再検鏡した結果, 細胞質の肥厚, 中等度以上の核腫大, 核形不整, 核の濃染化・粗造化, 核縁の不均等な肥厚などが観察された. フローサイトメトリーにて疣贅性癌と扁平上皮癌の aneuploidy cell rate と proliferating cell rate は近似していた.結論 : 白色隆起性の口腔粘膜腫瘤に遭遇した際は, 肉眼所見を丁寧に観察することが大切である. さらに悪性を疑う外向性疣贅性病変には細胞診とフローサイトメトリーの併用が有効であると考えられた.
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