A CASE OF ELASTOFIBROMA DORSI
2005
アプライドウーンドリトラクター(以下アレクシス)を使用して背部弾性線維腫を摘出した.症例は76歳,女性.主訴は右背部腫瘤.右肩関節外転位で右肩甲骨下方に腫瘤を触知,中間位では触知せず.表面平滑,弾性硬,可動性なく,圧痛なし. CTで右肩甲骨下角部内側に約5cm大の腫瘤を認めた.経皮的針生検では弾性線維腫が最も疑われた.全身麻酔下に左側臥位とし,約6cmの皮膚切開を置いた.広背筋を剥離しアレクシスを利用して前方に圧排した.大菱形筋・前鋸筋の下層を剥離し,その下層にアレクシスを置き,視野を展開した.広背筋・大菱形筋・前鋸筋はいずれも温存し,腫瘤を摘出した.腫瘤の周囲臓器への浸潤はなかったが第6肋骨骨膜の一部との剥離が困難であった,腫瘤径56×45×15mm大,灰白色調充実性で,組織学的に弾性線維腫と診断した.術後は合併症なく経過した.手術の際,創縁の保護,視野の展開にアレクシスが有用であった.
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