特別支援学校(聴覚障害)高等部を中心とした英語科学習を巡る動向

2015 
平成25(2013)年に高等学校学習指導要領が学年進行で施行されたのに伴い,特別支援学校(聴覚障害)高等部においても,グローバル化時代に対応した新たな科目としての英語科教育が開始された。しかし,新たな英語科教育が目標とする内容は,聴覚障害生徒が学習を進めていく上で,解決しなければならない側面を多く含んでいる。今後,新教育課程における英語科教育を進めていくために,どのような手立てが必要であるかについて検討するための基礎的な資料を得るため,わが国の聴覚障害教育における英語科教育に関する主要な文献を概観し,これまで指摘されてきた特徴や課題を,聴覚障害生徒の英語科学習の意義,聴覚障害生徒の英語力の状況,英語力と教科学習や日本語力との関係,の3つの側面からまとめた。英語科教育の意義についての捉え方は変化しているものの,中学校までの基礎的内容の定着や,日本語力の充実といった従来の課題とともに,新たな時代に対応した指導の在り方について検討する必要があることが示された。
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