[Brain atrophy in Parkinson's disease--cerebral and cerebellar atrophy].

1985 
パーキンソン病においては, 大脳の萎縮が正常人に比較し強い事が報告されている. 我々は, パーキンソン病患者43例 (男14例, 女29例, 平均59.5歳, 以下P群) と正常対照群38例 (男15例, 女23例, 平均58.6歳, 以下N群) の二群間において, すでに我々が報告したCTフィルム上における断面積比計測法である Ventricular Area Index (以下VAI), Brain Atrophy Index (以下BAI) を用いて, 天幕上及び天幕下の脳萎縮について比較検討した. また, P群においては脳萎縮と臨床症状との検討も行った.大脳においては, P群はN群に比較し萎縮傾向を認めた. その加齢性萎縮は, P群, N群共に有意に認められた. 一方, 天幕下の小脳・脳幹においては, P群はN群に比較し有意に萎縮を示し, その加齢性萎縮は, P群でのみ有意であった. P群において, 脳萎縮と罹病期間の間に有意の正相関がみられたが, Yahr 病期との間には相関がみられなかった.以上よりパーキンソン病においては, 正常者と比較し脳萎縮が加齢に伴いより強く進行し, 特に小脳・脳幹部で著明であると思われた.
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