TWO CASES OF METASTATIC SMALL INTESTINAL CANCER AFTER COLON CANCER SURGERY

2009 
症例1;64歳,女性.2004年9月上行結腸癌にて,結腸右半切除術を施行(fStageIIIa).腸閉塞およびCEA上昇を認めたため,大腸内視鏡検査を施行した.吻合部より5cm回腸に腫瘍を認め,2005年10月小腸切除を施行した.肝・肺転移を認め化学療法を施行したが,2008年5月死亡した.症例2;56歳,女性.2007年11月盲腸癌にて結腸右半切除術施行(fStageII).術後腸閉塞を繰り返したため2008年2月開腹し,吻合部口側30cmに腫瘤を認め,小腸切除術を施行.2009年3月脾転移に対し脾切除を施行した.症例1・2とも,病理所見より大腸癌の孤立性小腸転移と診断した.転移経路はリンパ行性または血行性と考えられた.小腸転移の領域リンパ節には転移がみられた.大腸癌と小腸転移が同時性に生ずることがあり,開腹時には入念な腹腔内観察が求められる.大腸癌孤立性小腸転移本邦報告の約半数は小腸切除後も生存しており,比較的予後は良いと思われる.
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