ALPHA計画電線貫通部リーク定量化試験シリコン樹脂実験(SLB001,SLB002); 樹脂の挙動に対する熱的影響の評価

1992 
本報告書は、事故時格納容器挙動試験(ALPHA)計画電線貫通部リーク定量化試験の中で実施したシリコン樹脂実験についてまとめたものである。実験では、電線貫通部のシリコン樹脂部分を模擬した試験体をほぼ大気圧に保たれた試験容器内に設置し、格納容器内に相当する試験容器の高温側に水蒸気を供給しながら加熱し、格納容器外に相当する試験容器低温側には乾燥した窒素ガスを流して約288Kに保った。実験は2回行い、試験容器高温側を288Kから約1K/分の昇温速度でそれぞれ515Kと640Kまで上昇させた。試験体内部に配置した熱電対の温度分布から樹脂の挙動を推定し、リーク開始は窒素ガスの露点の変化で検出した。2回の実験では、試験容器高温側温度が約410Kと430Kの時リークが始まった。実験後の試験体検査からリーク開始時の経路はシュラウドに沿って形成されたと推定される。
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