A CASE OF SERIOUS MELENA AND SHOCK ASSOCIATED WITH A PANCREATIC PSEUDOCYST

2004 
膵仮性嚢胞が結腸に穿通し下血を呈することは稀で,自験例を含め本邦報告例は5例のみであり,若干の文献的考察を加え報告する.症例は46歳,男性.アルコール性慢性膵炎で通院歴があり,平成11年5月10日慢性膵炎の急性増悪のため入院し腹部CTでは徐々に増大する膵尾部嚢胞を認めた. 6月24日軽度下血を認めたため,大腸内視鏡検査, MRCP, ERP,出血シンチグラフィー,注腸検査,腹部血管造影などを行った. 7月31日再度下血し出血性ショックとなり緊急手術となった.膵臓は全体に硬化し膵尾部に径6cmの嚢胞を認めた.胃体上部,脾臓,横行結腸に癒着しており,胃との癒着は剥離し,横行結腸,脾臓,膵尾部を一塊として切除した.病理組織学的所見では膵組織は慢性膵炎像を呈し,嚢胞は上皮成分を欠いた仮性嚢胞で横行結腸に穿通していた.術後経過は良好で術後25日に軽快退院となり現在外来通院中である.
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