TS-1/Irinotecan併用療法—現在の知見—

2006 
irinotecan(CPT-11)と持続静注型 5-FU/LV の併用療法は,進行・再発大腸癌に対する標準治療法である。しかし,5-FU の持続静注はカテーテル留置や携帯ポンプを必要とするために,より簡便である経口フッ化ピリミジン製剤を用いた治療法の開発が求められている。2004年初頭に,進行・再発大腸癌に対して追加承認されたTS-1は,使用療法において 5-FU 持続静注に代わる製剤としての開発が期待されている。そのなかでも,標準治療に代わる候補として,TS-1 と CPT-11 併用療法が注目されている。現時点では,様々なスケジュールによる報告がなされており,いずれも比較的安全に外来治療として実施できることが検証されている。また,この治療法が標準治療候補となり得るだけの有用性を示した第II相試験の結果の報告もではじめている。今後は TS-1 と CPT-11 併用療法が,標準治療である FOLFIRI 療法などに対して安全性および利便性で優れ,かつ生存期間において同等であることを比較試験で検証されることが期待される。
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