Spatial and temporal variation of fish assemblages surveyed by set-nets in Nakaumi Lagoon

2010 
島根県と鳥取県の県境に位置する汽水湖である中海において,南岸の東出雲および堤防で囲まれた閉鎖的な水域である西岸の本庄に設置された小型定置網の漁獲物から,魚類の出現様式とその季節変化を検討した。2008年2月から10月までの調査で39種10649個体の魚類が得られ,個体数が多かった順にカタクチイワシEngraulis japonicus,サッパSardinella zunasi,ヒイラギNuchequula nuchalis,スズキLateolabrax japonicus,アユPlecoglossus altivelis altivelis,マアジTrachurus japonicus,ゴンズイPlotosus japonicus,コノシロKonosirus punctatusとなり,これら8種で総個体数の95.5 %を占めた。種数では夏季に32種と最大になったが,これは,マイワシSardinops melanostictusやクロダイAcanthopagrus schlegeliiなど夏季のみに出現する種の存在に起因していた。また,東出雲と本庄では,優占する種類はほぼ同じであり,夏季に種数が最大となる点は共通していた。一方,夏季に底生性魚類の種数が東出雲7種より本庄13種で多い傾向が認められたが,これは夏季に本庄における貧酸素水塊の規模が東出雲より小さいことに起因する可能性が示唆された。
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