Evaluation of Neopurpuratin, a Purplish-red Substance Produced by Microorganism, as Food Colors

1983 
Streptomyces propurpuratusとBacillus sp. no.751との混合培養によって生産されたネオプルプラチンは,水溶液において美麗な赤紫色を呈するので食品用の色素としての可能性を検討した。基礎的検討の結果, Fe2+のキレート化合物であるネオプルプラチンの安定度定数(log K)は14.19(pH5, 25℃)であり,その大きさはEDTAとFe2+のキレート体の値14.33に匹敵することが判明した。また,その色調はpH3.6~8.2の範囲で安定であり,紫外線および陽光の照射によってもほとんど退色しなかった。しかし,加熱やキレート作用のある薬剤あるいは金属イオン(Cu2+, Co2+, Fe3+, Zn2+など)によって退色を起こした。これらの退色は,ビタミンCなどの還元剤を共存させるとかなり防止できた。応用研究の結果,ネオプルプラチンは清涼飲料水,ゼリー,シバ漬など調理過程に加熱操作を要しない食品の着色に利用できることがわかった。安全性については初期試験の段階であるが,その急性毒性値はきわめて低く,また突然変異誘発性も有しないと推定された。本色素は醗酵法によって高収量で生産されるので,さらに安全性面での保証が十分得られるならば,食品用の色素としての開発が可能と考えられる。
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