Intraoperative Rectal Washout Using the New Irrigating Proctoscope in Anterior Resection.

1994 
直腸癌に対する前方切除術の際, 腸管内遊離癌細胞の吻合部などへの着床を予防する目的で, 術中に残存直腸内の遊離癌細胞を除去し, より簡便に効果的に直腸内を洗浄するために, 直腸洗浄用肛門鏡を考案し効果を検討した. 平成4年9月より, 前方切除術を施行した直腸癌12例に対し使用した. 方法は, 直腸切離直前に癌肛門側腸管をクランプした後, 洗浄用肛門鏡を肛門より挿入し2,100mlの生理食塩水を用いて洗浄し, 洗浄効果を洗浄液の細胞診にて検討した. 洗浄開始時には全例で癌細胞がみられたが, 洗浄終了時には1例でごく小量の癌細胞を認め, 他は陰性化していた. 洗浄時間も平均5分29秒と短時間であった. 腹膜翻転部以下の直腸癌症例では1,000ml以上, 以上の症例では2,000ml以上の洗浄の必要性が示唆された. 新しい直腸洗浄法は, 周囲の汚染もなく, 効果的に短時間で洗浄可能であり, 吻合部再発などの予防に有用であると考えられた.
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