Lipoprotein patterns in hepato-biliary diseases

1977 
アガロースゲル電気泳動法を用いて,肝,胆道疾患におけるリボ蛋白像を観察し,各リボ蛋白分画の脂質染色性と移動度の差から9型に分類した.非代償性肝硬変の多くはpre-β帯が消失し,α,β帯の減少したA型を示した.慢性肝炎ではpre-βがβに連続したB型を示した.閉塞性黄疸,急性肝炎で,総ビリルビン,血中胆汁酸の著明な増加のみられた症例はα帯が消失し,幅広いβ帯のみが泳動されるL型を示した. 一般にリボ蛋白泳動後,デンシトメトリーにより得られたα%はアポA濃度と相関が見られたが,幅広く濃染したα帯を示すM型の2例でアポA濃度はむしろ低下していた. 経過を追って観察した急性肝炎症例では症状の改善に伴ってpre-β帯が出現した.又細いβ帯のみ泳動されるA-L型をとった症例は予後不良であった. リポ蛋白像の観察は肝,胆道疾患の診断,予後の判定に有用な指標になると考えられた.
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