エビデンスに基づいた大動脈弁狭窄症患者における治療選択―2017 年AHA/ACC,ESC/EACTS ガイドラインの改訂と最新のエビデンスに基づくTAVI

2017 
経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)は,外科的大動脈弁置換術(SAVR)が高リスクな有症状の大動脈弁狭窄症患者に対して,より非侵襲的な治療として開発された.TAVI の登場以来,TAVI とSAVR あるいは薬物療法を比較したさまざまな大規模臨床試験が実施され,その長期成績は非常に良好であることが示された.現在,日本でも実施施設が拡大しており,良好な初期成績を収めている.また海外では,PARTNERⅡやSURTAVI といった中等度リスクの患者を対象とした試験が実施され,中等度リスクの患者に対してもTAVI がSAVR に対して非劣勢であることが示されている.これらの背景を受けて2017 年に,American Heart Association/American College of Cardiology(AHA/ACC)およびEuropean Societyof Cardiology/European Association For Cardio-Thoracic Surgery(ESC/EACTS)の弁膜症治療ガイドラインが改定され,重症大動脈弁狭窄症患者に対するTAVI の適応も大きく変更された.本稿では,2017年AHA/ACC およびESC/EACTS のガイドラインを中心に,現在までのエビデンスに基づいた大動脈弁狭窄症患者における治療選択に関して解説する.
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