A Case of Adult Intussusception Caused by Invaginated Appendicular Stump after Laparoscopic Appendectomy

2011 
患者は29歳の男性で,保存的治療にて軽快した急性虫垂炎に対して待機的手術を腹腔鏡下に行った.虫垂断端はエンドループで結紮後にバイクリル糸で埋没処置した.第1病日に退院したが,第4病日に腹痛を主訴に外来受診し,CTにて盲腸上行結腸の腸重積症と診断された.悪性疾患の所見は認めず,血流も維持されていたのでガストログラフィン注腸による整復を実施した.手術時に埋没した虫垂断端部が腫瘍状になったため,これが直接的あるいは間接的な原因となり生じた腸重積と考えられた.その後,腸重積の再発を認めていない.虫垂断端の埋没処理は確立した手技として,日常何の迷いもなく行われていることであると思われるが,腹腔鏡下虫垂切除術では,埋没縫合は必須とされない.開腹・腹腔鏡手術に限らず,虫垂断端の適切な処理法についての再検討が必要である.
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