Hepadnaウイルス感染成立に及ぼすウイルス(DHBV)投与量,時期,およびグリチルリチン投与の影響
1989
B型肝炎ウイルス類似ウイルスであるアヒルB型肝炎ウイルス(DHBV)の感染実験において接種時期と感染成立の関連を検討した.DHBV DNA陽性血清50μl,および500μlを64羽の孵化後3~21日の本邦産アヒルに静脈内投与した.また一部のアヒルにはグリチルリチンを静脈内投与しその効果を検討した.感染成立頻度は50μl群では孵化後3日接種では100%であり以後漸減して17日接種では0%となった.感染形態は全例持続感染であり一過性感染は見られなかった.一方500μlに増量すると17日以降のアヒルにも感染が成立し量及び年齢依存性に感染率が決定されると考えられた.なおグリチルリチンは感染頻度には影響を与えなかったが肝炎所見を弱める作用が見られた.
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