Changes of hepatitis C virus-infected individuals in Saga prefecture during 1992-2006 : current status and future prediction

2009 
佐賀県は全国でも有数のC型肝炎高罹患地区で,肝癌死亡率も非常に高い.そのため1992年より30歳以上の基本健康診査に抗HCV抗体検査を導入しC型肝炎ウイルス感染者の発見に努めてきた.今回1992年から2006年までの15年間にわたる255,101名の検診結果から抗HCV抗体陽性者の推移を検討した.これを基に人口動態統計と肝癌死亡統計とあわせて1995年から2005年までの変化がその後の10年間も変わらないと仮定して,2015年での抗HCV抗体陽性者の推移,肝癌発生動向を予測検討した.1995年時点では30歳以上の8.34%(43,314名)が抗体陽性であったが,2005年では4.44%(29,566名)に減少,2015年には2.86%(17,231名)になり高齢化が進むと予想される.佐賀県の人口動態との比較から抗HCV抗体陽性者は一般人口の減少率に比して50歳以上ではいずれの年代でも減少率が高く,特に男性での減少が多いのは肝癌死亡の多さを反映しているのではないかと思われた.肝癌死亡は減少に転ずるものの今後10年間は依然として現在の全国平均よりも高い肝癌死亡率が予想される.今後の肝癌発生予防のためには効果的な検診による肝炎ウイルスキャリアの発見とインターフェロンによる早急な介入が重要と思われる.
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