Accumulation and Development of a Mucilage Cavity in Taro (Colocasia esculenta) Corm

2009 
サトイモ(Colocasia esculenta)品種‘大野芋’の球茎を用い,デンプン粒および粘質物蓄積腔の形態と粘質物生成細胞内の微細構造を観察した.ひとつの細胞から粘質物生成が開始し,順に周囲および隣接する細胞へと粘質物生成が広がった.粘質物生成を終えた細胞は崩壊し大きな破生間隙となり粘質物蓄積腔が形成された.粘質物蓄積腔は常に維管束から一定の距離をおいて,維管束を取り囲むように形成された.粘質物蓄積腔に接した細胞では,デンプン小粒が溶解し複数の小粒が混ざり合って糊状になっているのが観察された.粘質物生成細胞では粘質物蓄積腔側の細胞壁が緩み,その間は繊維状不定形基質で満たされていた.この物質は粘質物生成細胞以外では観察されなかったことから,サトイモ球茎の粘質物と考えられた.粘質物が細胞壁繊維内に蓄えられ,さらに蓄積腔へ放出される機構は明らかにできなかった.
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