PINK1−linked Parkinson’s diseaseの最新知見

2008 
PINK1(PTEN-induced putative kinase 1)は常染色体劣性遺伝形式で発症するパーキンソン病(以下PD)の原因遺伝子で,臨床症状は若年発症である以外には孤発性のものと区別が難しい.PINK1は581個のアミノ酸をコードし,N末端にミトコンドリア移行シグナルと中央部にキナーゼドメインをもつ.変異はキナーゼドメインに集中しており,キナーゼ活性の異常が発症に関与していることが推測されている.PINK1は変性の過程ではparkinと同じ経路の上流に位置しミトコンドリア機能保護作用をもつとされている.しかし,ミトコンドリア以外の細胞質,ミクロソームに局在するPINK1の機能も注目されてきており,膜輸送に関連した他の機能をもつことも予想されている.孤発性PDは,ミトコンドリア障害との関与が示されていることから,孤発性PDの原因解明,治療開発にはPINK1のさらなる解明が重要である.
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