切除肺癌患者の5年生存例におけるTumor Doubling TimeとPPD反応

1981 
原発性肺癌の術後5年生存例57例を対象として, 術前の各種臨床的パラメーター, PPD皮内反応成績 (PPD), tumor doubling time (tD) 等に関して検索し, 肺癌切除例106例の成績と比較検討した.肺癌切除例と比べて5年生存例では, 年令が比較的若年に分布し, 末梢血Hb量が高値を示した.PPDは全体として増強しているのがみられ, 組織型別にみると腺癌例で増強してし、るのが明らかであった.tDは, 5年生存例で明らかな延長がみられ, とくに扁平上皮癌例で著明であった.PPDが増強している症例では, 腫瘤径の短いもあほどtDが延長している傾向にあった.これらの成績から, tDが肺癌予後に対して重要な因子の1つになると共に, 肺癌の発育には, 弱いが免疫機序が関与していることが考えられた.
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