A case of parathyroid carcinoma of the oxyphil cell type in a chronic hemodialysis patient with secondary hyperparathyroidism

1994 
50歳, 男性. 34歳時, 慢性腎不全にて血液透析に導入された. 2年前より両下肢関節痛, 全身掻痒感が出現し, 血液検査にて血清カルシウム, アルカリフォスファターゼ, 副甲状腺ホルモンの上昇が認められた. X線上全身の線維性骨炎が著明で, 画像所見にて直径約2cmの甲状腺左葉上極内の腫瘍と副甲状腺の腫大が認められた. 二次性副甲状腺機能亢進症 (2° HPT) に伴う甲状腺あるいは副甲状腺腫瘍と診断され, 1992年7月甲状腺左半切除および左頸部リンパ節郭清, 副甲状腺全摘および右上腕内自家移植術が施行された. 病理組織学的に右上下, 左下副甲状腺は, 過形成であった. 甲状腺内の腫瘍は2.4×1.8cmで線維性の被膜に覆われていた. 腫瘍細胞は好酸性細胞質を有し, シート状に増殖していた. また被膜浸潤, 静脈内腫瘍塞栓, 核分裂像も認められた. 電顕的には, 細胞質内に多数のミトコンドリアを認め, 分泌顆粒も認められた. 免疫組織学的にサイログロブリンが陰性であることから, oxyphil cell typeの副甲状腺癌と診断された. 現在術後約1年が経過しているが, 再発および転移の兆候を認めていない. 2°HPTに合併した副甲状腺癌の報告例は本症例が12例目である. 副甲状腺癌の組織型のほとんどはchief cell typeで, oxyphil cell typeの報告は非常に少ない. このため本症例は非常に稀な症例と考えられた.
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