切除不能III期非小細胞肺癌に対する胸部放射線同時照射によるドセタキセル+カルボプラチン隔週投与に続くドセタキセル+カルボプラチン地固め療法の第II相試験

2003 
目的. ドセタキセルとカルボプラチンは前臨床試験において放射線増感作用が証明されている. 本試験では, 切除不能III期非小細胞肺癌に対する胸部放射線同時照射によるドセタキセル+カルボプラチンの隔週投与と, それに続くドセタキセル+カルボプラチンの地固め療法を行い, その有効性と安全性を評価した. 方法. 対象は前治療のない切除不能局所進行非小細胞肺癌33例. ドセタキセル30mg/m2, カルボプラチンAUC: 3.0を2週毎に計6回投与した. 4回は放射線との同時併用で, 2回は放射線治療後に投与を行った. 放射線治療は1日1回2Gy, 合計60Gyの照射が行われた. 結果. 評価可能32症例で奏効率は91%(CR2例, PR27例) だった. ITTによる生存期間中央値は27カ月 (1生率76%, 2生率61%) だった. 比較的重篤な副作用としては, Grade3の好中球減少が6%, Grade3の肺毒性が6%, Grade4の肺毒性が3%, Grade3の食道炎が3%だった. 結論. 切除不能III期非小細胞肺癌に対する, ドセタキセルとカルボプラチンを用いた放射線同時併用療法とそれに続く地固め療法は, 治療成績が非常に優れ, 副作用も許容範囲だった.
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