Simultaneous Surgery on the Descending Thoracic and Abdominal Aortic Aneurysms.

1992 
症例は胸部下行および腹部大動脈の重複大動脈瘤の67歳女性である. 胸部下行大動脈の病変は直径5.0cmで連珠状であり, 腹部大動脈の病変は腎動脈下で屈曲する直径7.8cmの瘤であった. いずれも手術適応と考えられ, 二期的手術を行って一方を残すことは遺残動脈瘤破裂の危険が大きいと判断し, 一期的手術を施行した. 右側臥位で大腿動静脈から部分体外循環を施行, 左開胸下に胸部下行大動脈の人工血管置換術を行った. さらに体外循環離脱, 閉胸後, 仰臥位とし腹部正中切開により腹部大動脈人工血管置換術を行った. 術後経過は順調で一過性の軽度の排尿障害と嗄声が出現したが, 術後45日目に軽快退院した. 胸部下行および腹部大動脈の重複大動脈瘤症例の一期的手術は手術侵襲が大きいが, 患者が手術に耐えうると判断されれば, 遺残動脈瘤破裂の危険が回避でき, 確実な治療法であると考えられた.
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