リボフラビントランスポーターRFVT/SLC52A の関わる遺伝性疾患
2019
リボフラビン(ビタミンB2)は細胞機能に不可欠である.リボフラビントランスポーターは,その恒常性維持に重要な役割を果たす.2008 年に,新規リボフラビントランスポーターRFVT が同定され,SLC52A ファミリーに分類された.基礎的研究により,RFVT の機能特性は明らかになりつつある.近年,難聴や筋力低下を特徴とする遺伝性神経疾患Brown-Vialetto-Van Laere 症候群(BVVLS)患者において,RFVT2(BVVLS2,OMIM:614707)あるいはRFVT3(BVVLS1,OMIM:211530)の変異が発見された.現在では,200 名程度の症例が報告されている.リボフラビン補充による症状改善が一部の症例で示されているが,RFVT 欠損による病態発症の詳細なメカニズムは不明である.動物モデルを用いた研究もはじまったところであり,今後,BVVLS の病態解明と根本治療の開発が望まれている.
- Correction
- Source
- Cite
- Save
- Machine Reading By IdeaReader
0
References
0
Citations
NaN
KQI