Possible adsorption of solutes from uremic plasma by hemofiltration membranes

1983 
濾過型人工腎の治療において, ある種のhemofilterでは濾過されず濾液中には出現してこない溶質が, 血中では明らかに低下する現象が観察されている. このことは血液濾過治療の操作中に, これらの溶質が一部はhemofilter膜により吸着除去されている可能性を示唆している.この仮説を確かめるために, 各種の膜材料を用いた吸着実験を試みた.多数の透析患者の血漿を集めてプールした. これに各種hemofilter膜の小切片を加えて, 室温下で3時間のインキュベーションを行った. この操作の前後で血漿中の各種溶質を測定し, その変動を検討した.膜切片を加えないコントロールの場合では, 各種溶質の操作前後での濃度比は0.9-1.5程度であった.PMMA膜の場合はグルカゴン0.2, β2ミクログロブリン0.1, リゾチーム0.5と著明な低下を認め, PAN膜ではβ2ミクログロブリン0.5, リゾチーム0.1と, 同様に高度の減少を確認した. クプロファン膜では軽度に低下する溶質も見られたが, 最も著しい場合でも0.75-0.8程度であった.このことから一部の溶質は, ある種の膜表面で吸着あるいは付着の現象により, 血中から除去されている可能性が確かめられた.
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