二次性血球貪食症候群―悪性腫瘍,同種移植関連 HPS/HLH

2011 
近年,血球貪食症候群(hemophagocytic syndrome:HPS),または血球貪食性リンパ組織球症(hemophagocyticlymphohistiocytosis:HLH)(以下,HPS/HLH)の病態理解が深まりつつあり,国内外で診断される例が増加しつつある.しかし,疫学的なデータは皆無の状態で,2005 年に行われたわが国での全国アンケート調査結果(過去 5 年間に 799 例)が世界的にも唯一のものである1,2).その内容であるが,ウイルス関連 HPS/HLHが最多の 40%を占め,ついでリンパ腫関連 HPH/HLH が 22%と多かった.リンパ腫以外の悪性腫瘍関連HPS/HLH は 4.4%で,同種造血幹細胞移植後 HPS/HLH はまれであった.この 10 年間に,小児科医や血液専門医には本疾患概念や診断基準が比較的認知されてきたように思われるが,他の専門領域における認知度の低さがなお問題である.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []