The detection of Candida species in periodontal pockets

2003 
歯周疾患は口腔微生物と宿主の免疫機構のバランスの変化によって生じる。歯周炎患者における歯周組織の破壊に対し, 特異的な細菌が関与していると考えられている。Candida species (Candida spp.) は, 口腔内, 口腔粘膜, 腸, 咽頭などさまざまな部位から検出されている。歯周ポケット内からのCandida spp. の検出率は, 約2~25%と報告されている。しかし, 歯周ポケット内におけるCandida spp. と歯周病原性との関連はいまだはっきりと位置づけられていない。本研究は, 慢性歯周炎患者の歯肉縁下におけるCandida SPP. の有無をPCR法と培養法により明らかにし, 歯周疾患との関連について検索することを目的とする。歯肉縁下におけるCandidaspp. の検出は, 100名の成人性歯周炎 (慢性歯周炎) 患者を対象とした。また, 2つの検出群にわけて, サンプリングを行った。歯肉縁上プラークを除去するのに, 40名に対してはプロフィーポイントを用いて歯面研磨を行い (歯面研磨群), 残りの60名は滅菌綿球にて清拭のみを行った (非研磨群)。口腔粘膜からの検出は68%であり, 歯周ポケット内におけるCandida spp. の検出は4%であった。サンプリング前に歯面研磨を行うことで, 有意に歯周ポケットからのCandida spp. の検出率は低下した。また, 歯周ポケットからCandida spp. が検出された患者に対して再度サンプリングを行ったが, 検出は認められなかった。以上のことから, 成人性歯周炎患者の歯周ポケット内にCandida spp. は, 存在しないことが示唆された。
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