十二指腸原発GIST 術後にImatinib Mesylate(Glivec)耐性の大網再発腫瘍を認め外科切除し得た1 例

2007 
緒言: われわれは十二指腸原発GIST 術後の多発性肝転移に対しimatinib mesylate(Glivec)が著効するも,その後巨大な腹膜再発を認め,これを外科切除し得た1 例を経験したので報告する。症例: 41 歳,男性。2004 年十二指腸原発GIST に対して膵頭十二指腸切除術を施行された。術後3 か月目に多発性肝転移を認めた。imatinib(400 mg/body/day)の投与にてCT 上転移巣は完全に消失し,治療効果はCR と判断された。その後 imatinib 投与を継続し経過観察されていた。2006 年6 月ごろより右側腹部に手拳大の腫瘤を生じ,急激に増大した。諸検査にてGIST 腹膜再発と考えられた。8 月,GIST 腹膜再発腫瘍切除術を施行。再発腫瘍は小児頭大で大網由来と考えられた。結語: imatinib による初期治療が有効であっても,その後耐性を生じる例が多数報告されている。imatinib 無効例におけるsecond-line 治療は新規分子標的薬,RF,TAE などが組み合わされているがその効果は十分ではない。本症例のように,imatinib 耐性を生じた巨大な再発GIST が切除可能である場合もあり,積極的な外科療法も治療選択の一つとして念頭に置くべきであると考えられた。
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