胃癌リンパ節転移による閉塞性黄疸に対してS-1/CDDP 併用化学療法が著効した1 例

2011 
症例は55 歳,女性。上部消化管内視鏡検査で胃体下部大弯側中心のtype 4 病変を指摘される。幽門狭窄,肝機能障害,減黄処置不能な閉塞性黄疸を伴う手術不能進行胃癌[type 4,tub 2/por,T3(SE),N3,H0,P1,cStageIV]として,本人・家族にinformed consentを行い現状は適応がないこと説明し,化学療法[S-1(顆粒)80 mg/m2, CDDP 60 mg/m2]を選択した。治療開始後より肝機能障害,黄疸の改善を認めはじめ,2 コース目開始時には食事も開始することができ,2 コース終了後に退院した。高齢でなく,PS良好な閉塞性黄疸を伴う手術不能進行胃癌患者での治療にはエビデンスを伴う選択は存在しない。今回S-1/CDDP を導入し,比較的安全にADL改善が得られた症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
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