A Case of Pneumatosis Cystoides Intestinalis with Intra-Abdominal Free Air and Hepatic Portal Venous Gas

2008 
症例は70歳の女性で, 脳梗塞症後の寝たきり状態で介護施設に入所中であったが, 腹痛と腹部膨満を主訴に来院した. 来院時血圧は83/33mmHg, 脈拍88回/分, 体温35.0℃であった.腹部膨満と圧痛を認めたが筋性防御はなかった. 血液生化学検査では白血球増多, CRPの上昇を認めた. 腹部X線検査で腹腔内遊離ガスを, 腹部CTでは腹水と肝両葉の門脈ガス, 小腸壁の肥厚と腸管気腫を認めた. 腸管壊死による消化管穿孔, 汎発性腹膜炎を疑い, 緊急手術を施行した. 手術所見では腸管壊死, 腸管穿孔はなく多量の腹水を認めたのみであった. 腹腔洗浄, 盲腸瘻, 空腸瘻, 胃瘻造設術を施行した. 術後は空腸瘻からの経管栄養により栄養状態も改善し介護施設へ転出となった. 本症例は, 明らかな原因は不明であるが, 便秘による腸管内圧の上昇に伴い, 粘膜損傷部から腸管気腫と門脈ガスを発症し, 漿膜のmicroperforationにより腹腔内遊離ガスが生じたと推測された.
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