TWO CASES OF DESCENDING MEDIASTINITIS

2006 
降下性縦隔炎の2症例を報告する.症例1は58歳,女性.下咽頭膿瘍による炎症が頸部を介し縦隔へと波及した. CTで,ガス像を伴う低吸収域が,頸部から気管分岐部より4cm尾側の縦隔まで連続していて,壊死性縦隔炎と診断した.頸部切開と縦隔鏡で排膿し,治癒した.症例2は78歳,男性.頸胸部MRIで,頸部から縦隔にかけてT2強調画像で高信号域を認めたため,壊死性縦隔炎と診断した.引き続き頸部切開と縦隔鏡を施行したところ,頸部膿瘍は存在したが,縦隔には炎症だけで膿瘍は存在しなかった.頸部膿瘍のドレナージで治癒した. 壊死性縦隔炎を, MRIにおける信号の高低性だけで診断するのは難しく,画像上のガス形成像や鏡面像の存在が診断の一助となる可能性が高い.また,頸部経路の縦隔鏡下ドレナージは,気管分岐部より尾側に存在する膿瘍に対しても有効である.
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