原発性胆汁性肝硬変でのpiecemeal necrosisの臨床的意義-抗ミトコンドリア抗体亜分画からの検討-

1987 
初期PBC 13例(Stage I 10例,Stage II 3例)でのAMA亜分画(anti-M2とantiM4)の検討と著明なpiecemeal necrosis (PN)を認めるPN (+)群とPN (-)群での臨床生化学的差異を比較検討した.性別は男性3例,女性10例で平均年齢は57.1歳であった,組織学的検討では全例でCNDCの所見を認め,中等度以上のPNは8例で認められた.また,6例でbridging necrosisがみられた.肉芽腫はPN (-)群で全例に,PN (+)群では3例に認められた.AMAは全例で陽性であり,anti-M2も1例を除き全例で陽性であった.しかし,antiM4は2例にのみ陽性であった.PN (+)群でanti-M2とanti-M4が同時に陽性であったのは1例のみであった.また,PN (+)群でIgGとIgMの箸明高値がみられ,SGOT>SGPTのパターンを認める以外には両群で臨床生化学的所見に明らかな差は認めなかった.今回の検討ではPBC-CAH mixed formと考えられる症例でのanti-M4の陽性頻度が低かった.
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