Single Burr Hole Surgery in the Emergency Room
2003
1996年1月から2002年4月までの期間に,初回CTにて急性硬膜下血腫およびそれに伴う脳腫張が主病変であり,GCSが10以下もしくはmidline shiftが10mm以上であった重症例52例に対し,救急外来での穿頭による血腫除去術を行った。52例中42例は搬入時既に瞳孔異常を伴う脳ヘルニア状態を呈していた。穿頭術のみによる血腫除去率は平均で69%であり,なかでもCT所見にて低吸収像の混在するmixed densityを呈する症例ほど除去率が高かった。穿頭術後に瞳孔所見や意識の改善が36例(69.2%)に認められた。穿頭術のみで脳圧管理が可能であった症例は13例であった。全症例の転帰は,GOS評価でGR 6例,MD 6例,SD 4例,PVS 4例,D 32例であった。さらに術式別にみると,穿頭術のみではGR 6例,MD 4例,SD 1例,D 22例であり,開頭術を追加されたものはMD 2例,SD 3例,PVS 4例,D 10例であった。穿頭血腫除去術は,急性硬膜下血腫に対しては効果的でかつ迅速に行える方法で,重症頭部外傷例においても施行可能な手技である。ゆえに救急外来での穿頭血腫除去術は,重症急性硬膜下血腫例に対して試みるべき方法であると思われた。
- Correction
- Source
- Cite
- Save
- Machine Reading By IdeaReader
6
References
1
Citations
NaN
KQI