A case of small cell carcinoma of the bladder in a hemodialysis patient

2008 
症例は82歳男性.1993年に表在性膀胱癌(移行上皮癌,G3,pT1a)のため経尿道的膀胱腫瘍切除術を行った.以降定期的に経過観察したが再発は認められなかった.2000年11月から末期腎不全のため血液透析を開始した.2007年2月に心不全のために当院に入院.入院時に肉眼的血尿を認めたため膀胱鏡検査を行ったところ,膀胱後壁に約4cmの膀胱腫瘍を認めた.膀胱鏡下生検を行ったが,病理組織所見としてはわずかに異形変化を認めるのみであった.MRI検査では筋層浸潤を認めた.膀胱全摘除術が標準的な治療法であるが,それを行うだけの心機能がないと判断し2月28日に膀胱部分切除を行った.病理組織所見は膀胱小細胞癌であった.手術後第43病日に心不全で死亡.透析患者に発生した膀胱小細胞癌は非常に稀であり本邦では本症例が2例目であった.血液透析患者においては尿路悪性腫瘍の発生が消化器系悪性腫瘍に次いで多く,膀胱腫瘍においては浸潤性で発見される割合が多い.尿量の減少により血尿などの臨床症状に乏しく,早期発見が困難であることから定期的な画像検査や膀胱鏡を含めた泌尿器科検査が適宜必要であると考えられた.
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