LONG-TERM PROGNOSIS OF MAXILLARY SINUS MALIGNANT TUMOR PATIENTS TREATED BY FAST NEUTRON RADIATION THERAPY

1995 
1976年から1990年までの15年間に19例の上顎洞悪性腫瘍を対象として速中性子線照射療法を含めた混合療法を行った。組織学的にみた症例構成は腺様嚢胞癌8例, 扁平上皮癌再発例3例, 多形腺腫内癌1例, 線維肉腫4例, 骨肉腫1例, 軟骨肉腫1例および横紋筋肉腫1例であった。線維肉腫を除く非上皮性悪性腫瘍および腺様嚢胞癌の新鮮T2-3N0M0症例においては, 切除術に速中性子線照射を併用した混合治療を行うことにより満足な成績が得られた。3年以上生存者9例中6例で速中性子照射による副作用がみられた。健側視力障害が4例でみられ, 上顎骨の放射性骨壊死, 脳機能障害がそれぞれ1例でみられた。以上の副作用を念頭においた上で慎重に適応症例を選択し, 本法を用いる必要がある。
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