Tokyo centenarian study 5百寿者における栄養指標と栄養状態の検討

1997 
超高齢者に適当な栄養指標を知る目的で, 1994, 95年度に東京都区内に在住の百寿者45名を対象に栄養指標を測定し生化学血液データ, 日常活動度, 認知機能および食事摂取量との関係について検討した. 百寿者ではアルブミン, body mass index, トランスフェリン, プレアルブミン, レチノール結合蛋白, 血中コレステロール, HDLコレステロール, アポ蛋白A1, B, 赤血球数, ヘモグロビン, 血小板数, 食事摂取量は若年対照群または国民栄養調査の結果より低値を示した. すなわち百寿者群では栄養指標が低値なことより低栄養状態であることが示唆された. 栄養指標との相関を見るとアルブミンはHDL, アポ蛋白A1と正の相関を, またLp(a)とは負の相関を示した. トランスフェリンは食事摂取量, アポ蛋白A1と正の相関を示した. プレアルブミンはヘモグロビン, ヘマトクリット, TCと正の相関を示した. すなわち栄養指標としてはアルブミン, トランスフェリン, プレアルブミンが適当と考えられた.つぎに栄養状態が百寿者のデータにどの様な影響を及ぼすかを検討した. すなわちこれらの栄養指標により栄養良好群と低栄養群の2群に分類してパラメーターの違いを検討した. 栄養良好群では認知機能も良好であった. 栄養良好群は successful aging の百寿者と考えられる. 低栄養群におけるデータは老化に加えて, 低栄養および栄養状態を増悪する因子が修飾していることが考えられた.
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