A Survey of the Patients with Psoriasis in Kagoshima Prefecture.

2000 
わが国の乾癬患者の疫学調査は,日本乾癬学会において,毎年患者登録がおこなわれている。しかし,患者登録の対象となるのは全国各地の基幹病院に限られており,乾癬患者の実態を正しく反映しているとは言い難いのではないかと考えた。そこでより実態に即した疫学調査のために,鹿児島県内及び隣接地域の皮膚科医療施設に対してアンケートを取った。55施設中31施設から合計402例の返答があり,おおまかな傾向をつかむことができた。鹿児島県在住の乾癬患者数は379例であり,都市部に多く,男女比2.5:1と男性に多かった。3.7%に乾癬の家族歴があり,病型では尋常性乾癬が9割以上を占めた。鹿児島県は季候温暖で年間の日光照射量も多いが,乾癬学会のデータと比較して特徴的な相違は認められなかった。従って,乾癬学会が行っている定点観測は,概ねわが国の乾癬患者の実態を捉えているといえるが,よりきめ細かな疫学調査も今後行われるべきであると考えた。
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