N,N'-ジサリチリデン-2-ヘキサデシル-1,3-プロパンジアミナト金属(II)錯体のLB膜
1987
金属-Schiff塩基錯体の一つで高い酸素吸着能を示すサルコミン錯体の界面薄膜における諸機能に対する興味から,長鎖を付与したサルコミン誘導体,N,N'-disalicylidene-2-hexadecyl-1,3-propanediaminatocobalt(II),nickel(II)およびcoPPer(II)錯体を含庫した。各錯体の水面上単分子膜について表面圧-面積曲線を測定したところ単子膜の挙動は金属の種類によって異なり,コバルト(II)錯体がもっとも安定な単分子膜を形成することがわかった。コバルト(II)およびニッケル(II)錯体の極限面積は約65A2,銅(II)錯体のそれは98A2であった。これらの結果は膜中における錯体骨格部分の配向の相違を反映している。Langmuir-Blodgett法を用いることにより,これら錯体のY型累積膜が得られた。各LB膜について赤外および可視.紫外偏光スペクトルを測定した結果,コパルト(II),ニッケル(II)錯体では骨格部分の長軸を膜面に平行に,短軸を垂直にして配列しているのに対し,銅(II)錯体では長軸,短軸とも膜面に対しかなり傾いていることがわかった。なお,X線回折およびエリプソメーターにより膜厚を測定した。
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