Clinical characteristics of bronchial asthma in the elderly in relation to cell component in the airways

1990 
加齢により気管支喘息における気道細胞反応がどのような変化を示すかについて検討を加えた. 対象は, 60歳以上の気管支喘息28例 (平均年齢65.0歳) で, その対照としては, 40歳以下の気管支喘息23例 (平均年齢31.0歳) を選んだ. また気道細胞反応は, 気管支肺胞洗浄法により採取した細胞成分の出現率を比較検討することにより観察した.1. 全症例における気道遊走細胞の出現率は, 老年者気管支喘息では, マクロファージ65.7%, リンパ球15.5%, 好中球8.9%, 好酸球9.5%であった. 一方, 若年症例では, マクロファージ61.8%, リンパ球17.1%, 好中球4.1%, 好酸球16.1%であり, 老年症例では好中球の, また若年症例では好酸球の出現率が高い傾向がみられた.2. 気管支喘息をその臨床病態より3つの病型に分類し, 各臨床病型における気道遊走細胞の出現率を検討した. その結果, 老年症例と若年症例の間には, 今回の検討では有意の差はみられなかった. しかし, 老年症例では, 好中球に関しては, Ia気管支攣縮型に比べIb気管支攣縮+過分泌型で有意に高い出現率 (p<0.05) が, またIb型に比べII細気管支閉塞型においてさらに有意に高い出現率 (p<0.01) が観察された.3. 気管支喘息の予後との関連では, 予後不良例では, 老年症例で若年症例に比べ好中球の著増傾向 (p<0.05) がみられた. また若年症例では, 好酸球の著増傾向がみられたが, 老年症例との間に有意の差はなかった.
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