overlook of amblyopia at the health examination for three-year-old children
2007
三歳児眼科検診が実施されてはいるが、いまだに就学児・学校検診で弱視が発見されることも少なくない。また、三歳児健診のやり方も地域格差があると指摘されている。そこで、熊本県の現状を知るために当院で弱視治療を行った123名を対象に、受診のきっかけを調べ、三歳児健診での弱視の見逃しについて検討した。また、健診へ眼科医・視能訓練士が参加している地域と、不参加の地域との弱視発見率を比較するとともに、熊本県の48市町村へアンケートを郵送し、三歳児健診のやり方を調査した。123名中、三歳児健診での発見は52名(42.3%)、就学児検診26名(21.1%)、学校検診16名(13.0%)だった。眼科医・視能訓練士が参加している地域では、弱視の発見率は65.4%だったが、不参加の地域では25.4%のみだった。48市町村へのアンケートの回収率は75%(48施設中36施設)で、検者は保健師、看護師が69.4%を占め、眼科医の参加は4施設(11.3%)、視能訓練士は3施設(8.6%)のみであった。検査内容は、視力検査のみが28施設(77.8%)と多く、屈折検査は6施設(16.7%)、両眼視機能検査は4施設(11.1%)と少なかった。実施年齢は全施設で3歳6ヶ月以内だった。三歳児健診を有効なものにするために、眼科医・視能訓練士の健診への参加を働きかけると共に、検査内容の見直し、統一が必要と思われた。
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