肝胆道疾患における血清胆汁酸 (CG, SLCG) 測定の臨床的意義
1979
PEG法によるラジオイムノアッセイにて肝胆道疾患204検体と正常例5検体の計209検体の血清CG, SLCGを測定した。 (1) 従来の肝機能検査に比べて鋭敏な検査法である。 (2) CG, SLCGの正常値はそれぞれ19.4±9.3μg/dl, 21.7±6.7μg/dlであり, 肝胆道疾患はいずれも高値を示していた。 (3) 一次胆汁酸であるCGと二次胆汁酸であるSLCGの比 (CG/SLCG比) の正常値は1.0±0.6であり, 肝疾患では低かったが胆汁うっ滞症, とくに先天性胆道閉鎖症では34.8±27.6という高い値を示した。肝胆道疾患の鑑別に血清CG, SLCGを測定し, CG/SLCG比を算出することによって胆汁うっ滞症, とくに先天性胆道閉鎖症の診断が可能であると考える。
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