限外濾過制御装置 (UFC) 付きコンソールの除水精度に関する研究

1990 
限外濾過制御装置 (UFC) 付きコンソールの使用により除水精度が向上しているにもかかわらず, high flux membrave dialyzer (HFMD) を使用している患者で1回の血液透析当り500g以上の除水過剰が見られるようになった. これが通常+100mmHgから+200mmHgに設定してある透析液陽圧 (DPP) 警報の発生回数に関係していることを見出し, 実験的に証明した. 1. 同一コンソールを使用している3名の患者でDPP警報発生回数と除水誤差の関係を10回ずつ検討すると, 各症例で有意な正の相関がみられ, 限外濾過率 (UFR) の大きいダイアライザー使用者で除水誤差が多かった. 2. DPP警報発生時の電磁弁からの漏水量をin vitroで種々の条件で測定した結果, 漏水量は警報を解除して透析を再開するまでの時間, ダイアライザーのUFR, 警報発生時のDPP, 血液回路の静脈圧 (VP) と有意な正の相関を示した.HFMDではUFCコンソールでの血液透析の際, 本来陰圧であるべきDPの陽圧化が極端に起こることにより, DPP警報の発生を介して大きな除水過剰誤差が起こることに注意すべきである.
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