Studies related to the significance of the occurrence of clue cells in cervico-vaginal smears.

1995 
子宮腟部擦過標本8,824例を用い, 本邦婦人におけるclue cellの出現率, 年代分布, 細胞診クラス別出現率, 好中球の量および性周期との関係について検索した.その結果, clue cellは300例 (3.4%) に出現し, 年代別には10代 (15.4%), 20代 (7.2%), 30代 (2.7%), 40代 (4.5%), 50代 (2.0%), 60歳以上 (0.3%) と加齢とともに減少する傾向を認めたが, 季節的変動はみられなかった.細胞診クラス別出現率はI (2.9%), II (4.0%), III (13.5%), IV (20.0%), V (0%) とクラスIやIIに比べIIIやIVで高く, クラスIIIで異形成と診断された28例中14例 (50.0%) にhuman papilloma virus (HPV) 感染を示唆するkoilocyteが観察された.背景に出現する好中球の量は (-) が10.3%,(1+) が68.7%,(2+) が17.3%,(3+) が3.7%で炎症像を呈す症例はわずか21%であった.性周期別には月経期 (13.1%), 増殖期 (63.7%), 分泌期 (23.2%) とホルモン環境との関係が示唆された.以上の成績より, 若年婦人やクラスIIIと診断されたHPV感染者で出現頻度が高いことから, 性行動との関係が示唆された. また, clue cellの出現は, 腟の正常細菌叢の乱れを反映したもので, その数の多少に関わらず細菌性腟症の予備群として注目すべきであり, 臨床医への報告は意義あるものと考える.
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