Clinical Significance of TGF-β1 Expression in Evaluation of the Malignancy of Colorectal Cancer

2005 
目的:近年悪性腫瘍増殖因子として注目されているTransforming growth factor-β1(TGF-β1)について大腸癌手術症例を対象に免疫組織学的および血清学的に検索を行い,臨床的意義を検討した.対象と方法:当教室の大腸癌手術症例72例を対象として,抗TGF-β1抗体を用いた免疫組織学的染色を行い,その発現と臨床病理学的因子との関係を検討した.また対象の72例と非癌症例25例の血清TGF-β1値を測定し,両者を比較した.さらに血清TGF-β1値と免疫組織学的染色による組織内TGF-β1発現との関連を検討した.結果:TGF-β1の大腸癌組織内における発現はリンパ節転移例および静脈侵襲高度例において有意に高率であった(各々P=0.006およびP=0.0001).癌症例の血清TGF-β1値は,非癌症例に比べ有意に高値を示した(P=0.0014).また染色陽性群の血清TGF-β1値(213.1±73.2)は,染色陰性群のTGF-β1値(169.7±56.5)より有意に高く(P=0.0196),両者の発現に正の相関を認めた.まとめ:TGF-β1免疫染色は大腸癌の悪性度評価因子として有用である可能性が示唆される.
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