A CASE OF EHLERS-DANLOS SYNDROME ACCOMPANIED BY PARAESOPHAGEAL HIATAL HERNIA

2002 
症例は41歳の男性で左側胸部痛,嘔吐,呼吸困難を主訴とした.胸部X線,胸部CT,上部消化管造影検査より,全胃が胸腔内へ脱出した傍食道型裂孔ヘルニアと診断し,開腹下に根治術を施行した.また,症例は以前より皮膚の過伸展,関節の過可動性,血管の脆弱性を認め,何らかの結合織疾患を疑い,皮膚生検を行った.その結果,膠原線維の若干の細小化と弾性線維の密度の上昇および断片化を認め, Ehlers-Danlos症候群と診断した.自験例のように,比較的若年発症の食道裂孔ヘルニア症例を経験した際には,本疾患の関与も念頭に置く必要があると思われた.
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