A RESECTED CASE OF UNDIFFERENTIATED CANCER OF THE TRANSVERSE COLON

2010 
症例は82歳,男性.食欲不振,腹痛を主訴に当院消化器科受診.腹部CTにて横行結腸癌,これによる腸閉塞と診断され当科紹介となった.大腸内視鏡検査で内腔全体を占める1型腫瘍を認めた.緊急に人工肛門造設術を施行し,その1カ月後に根治術を行った.腫瘍は1カ月で急速に増大していた.病理組織学的検査所見にて内分泌細胞癌の所見は認めず,未分化癌と診断された.壁深達度はSSで,リンパ節転移は認めず,StageIIであった.術後約3カ月で局所再発,腹膜転移をきたし,術後109日で癌死した.大腸未分化癌はまれで,その報告例が散見されるに過ぎない.明確に内分泌細胞癌と区別された大腸未分化癌本邦誌上報告例からその臨床的特徴をまとめた.大腸未分化癌は急速に進行し,短期間での再発が多く予後不良であった.有効な治療法は手術以外に見当たらないが,根治術後の再発も多く,進行例では有効な集学的治療法の検討が必要である.
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