3ポート胸腔鏡下手術で摘出した縦隔由来Solitary Fibrous Tumorの一例

2007 
症例は61歳,男性.検診の胸部単純X線写真で上縦隔に異常陰影を指摘され,さらに胸部CTで前~中縦隔に径6cm大の腫瘤を認めたため当院紹介入院.診断治療目的に胸腔鏡下手術を施行した.腫瘍は上大静脈を圧排していたが可動性良好で浸潤はなく,胸腔鏡下に手術を続行して腫瘍を摘出した.病理学的に紡錘形細胞の増生を認め,免疫組織染色にてCD34が陽性であることより孤立性線維性腫瘍;Solitary Fibrous Tumor(以下SFT)と診断した.通常SFTの多くは臓側胸膜から発生し,縦隔に発生する事は稀であるが,縦隔腫瘍における鑑別診断の1つに挙げる必要がある.今回我々は,上大静脈を圧迫する縦隔由来SFTを胸腔鏡下に切除し,経過良好であった症例を経験した.同様の症例に対し胸腔鏡下手術も選択肢の1つになり得ると考えられた.
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