超高齢健康者(super-healthy elders)の頚椎X線所見の検討

2006 
神経症状を惹起しない生理的な変性の所見を明らかにするために80歳以上の健康老人と神経症状を呈した老人の頚椎X線写真および遺伝的背景,生活習慣などの個人の基本情報を比較検討した.頚部痛やしびれや運動障害の既往が全くなく現在も介助を受けず自立して健康に生活している80歳以上の超健康老人(super healthy elders;SHE)50名と明らかな頚椎由来の神経症状がある80歳以上の高齢者50名を対象として頚椎X線写真上の椎間板の所見や対象の背景を比較した.super helthy eldersでは頚椎の変性は明らかに認められたが頚椎の制動化に関与する変性が顕著であり,また固有脊柱管径は有意に広かった.背景としてsuper helthy eldersでは運動歴が有意に高く,また長寿の家系であった.高齢者の頚椎の変性疾患の治療を行う際には健康な高齢者の頚椎の所見を熟知する必要がある.
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