A Study of Secondary Healing after Periodontal Surgery.

2002 
歯槽骨露出を伴う歯周外科処置後の歯周組織の二次治癒について究明し臨床に資することを目的として臨床的, およびラットを用いた組織学的検索を行った。対象は頬舌側部でのdenudation (歯槽骨露出術を伴うフラップ手術; De) を行った21部位, 歯間部でのdenudation (interdental denudation; ID) を行った37部位, 頬舌側部での閉鎖型フラップ手術 (FO) を行った20部位とした。臨床的検索項目として, PD (Probing Depth), CAL (Clinical Attachrnent Level), 歯肉の垂直的厚径, biological widthについて観察し, 手術法における比較としてDeとFO, 部位における比較としてDeとIDの経時的変化について比較検討した。また, ラットを用い歯槽骨露出を伴う歯周外科処置を再現し, その創傷治癒について組織学的に観察し, 以下の結論を得た。1. 手術法における比較によりDeとFOの間にPDの減少は差を認めなかったが, その治癒経過に差を認め, De後のCALのゲインは術後6ヵ月まで認められた。2. 部位における比較によりDeとIDの問にCALや歯肉の垂直的厚径は統計学的に差は認めなかったものの, 経時的変化の推移から, 上に歯間部で6ヵ月以降も歯肉の厚さの増加が予想された。3. 部位における比較により頬舌側部と歯間部のbiological widthに差を認め, 歯間部の方が大きかった。4. ラットによる組織学的観察より, 歯槽骨を露出した歯周外科処置後, 新生セメント質の形成を認める結合組織性付着が得られた。以上より, DeおよびID後の補綴処置のマージンの設定時期は, 術後6ヵ月程の経過観察を要すると考えられた。CALと歯肉の垂直的厚径の変化量はIDの方がDeより大きい傾向があり, 術後6ヵ月のbiological widthは部位差を認めたことから, 以後の変化についても考慮すべきと考えられた。ラットでの組織学的観察により, ヒトでも結合組織性付着の可能性が示唆された。
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