Short Hydration(4時間以内)を用いたシスプラチン外来投与の検討

2012 
背景: 制吐剤を中心とした支持療法の発達により,cisplatin(CDDP)を含むレジメンの外来投与が普及しつつある。近年は癌腫を問わず,外来化学療法件数が増加しており,CDDP を含むレジメンもより短時間での投与が望まれる。方法: 2008年1 月〜2011 年10 月までに外来にて50 mg/m2以上のCDDP を投与され,かつ点滴の総投与時間が4 時間以内であった患者22 人を後ろ向きに検討した。2,3 日目は1,000 mL/日の飲水を指示し,輸液は行わなかった。基本的に1 コース目の化学療法は入院で導入し,2 コース目以降は外来で投与した。結果:癌種は肺癌/胃癌/食道癌13/8/1,投与レジメンはCDDP+S-1/CDDP+gemcitabine/その他がそれぞれ13/4/5 であった。CDDP の量は中央値60 mg/m2(範囲50〜75 mg/m2),総輸液量は中央値1,600(範囲1,300〜2,000)mL,総投与時間は中央値4(範囲3〜4)時間,制吐剤,利尿剤の使用法は症例により様々であった。CDDP投与前のcreatinine平均値は0.778±0.212mg/dL,CDDP最終投与の4週間後は0.847±0.200 mg/dLであった。20 例はCDDP レジメンを完遂したが,腎機能低下により1 例でCDDP の減量,自制外の嘔吐により1 例で化学療法が中止された。結論: 症例選択により50〜60 mg/m2のCDDP は外来においても,総投与時間4 時間以内,総輸液量2,000 mL 以内,2日目以降は輸液なしで安全に投与可能であることが示唆された。
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