A Case of Endocrine Cell Carcinoma and Adenocarcinoma of the Stomach

2009 
症例は71歳の男性で,左側腹部痛を主訴に近医で胃内視鏡検査を行い,活動性潰瘍を認め,生検で高分化型管状腺癌と診断され当院紹介となる.胃内視鏡検査では胃体下部小彎後壁にIIc+III型胃癌および潰瘍瘢痕による大彎からのひきつれを認めた.その3週間後に行った造影検査では,胃体部後壁に中心陥凹を伴う粘膜下腫瘍様病変が新たに観察された.腹部CTでは明らかなリンパ節の腫大を認めず.術前は早期胃癌と粘膜下腫瘍の診断で,D1+β郭清を伴う腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を施行した.病理組織学的診断ではIIc+III病変は中分化型管状腺癌(SM,ly1,v1,N0),粘膜下腫瘍様病変はシナプトフィジン・NSE陽性で内分泌細胞癌と診断された(MP,ly2,v2,N1).胃内分泌細胞癌は術前診断が難しく予後が極めて不良とされるが,術後1年6か月の現在,無再発生存中である.内分泌細胞癌と腺癌の同時性多発胃癌の報告例は自験例を含め5例とまれであり,文献的考察を加え報告する.
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